葬儀の準備を事前に行っておくと、もしもの時に冷静な行動をとることができます。故人とその遺族の希望や思いに合う葬式が行える上、必要な費用を前もって把握しておけるので、金銭的なトラブルも起こりにくくなるなどのメリットがあります。悔いの残らない葬儀を行うには、規模や方法などの話し合いを普段から具体的にしつつ、行いたいと思う葬儀の具体的なイメージを描いた上で準備するのがポイントです。もしもの時に平常心を保つのは大変難しいことから、宗教形式・規模や予算・式場の他、依頼する葬儀社や、遺体を安置しておく場所などを、あらかじめ考えたり決めておくことが重要です。

宗教形式は、日本人の大半が仏式ですが、その宗派は多数あるため、宗派を確認する必要があります。仏式の他には、神道式やキリスト教などがあり、無宗教も増加傾向にあります。規模については、参列する人(弔問客)の数で決まるため、社会的な地位や交際の範囲などを考慮した上で決定します。式場については、自宅・寺院・セレモニーホール(斎場)などが一般的で、規模や形式、予算などと合わせて考えます。

式の費用をはじめ、基本的には宗教関係・飲食接待・香典返しなどの費用が必要になるので、予算を立てる際は負担の無い範囲で立てることが大切です。遺体の安置は自宅で行うのが一般的ですが、家のスペースに限りがあったり、特別な事情で遺体への付き添いが困難な場合などには、遺体安置施設への搬送を行い、安置します。この様な内容を、生前にしっかりと話し合いながら準備しておけば、故人の考えを第一に尊重した葬儀を行えます。