病院で亡くなると、葬儀会社が来るまで霊安室で待つことになります。看護師は病人のケアだけでなく、御遺体の世話も行う過酷な仕事で頭が下がります。葬儀会社(以下、業者)は365日24時間、礼服(喪服)を着用して職員が待機していいます。遺族は病院への支払いが必要で、入院費がかさむと高額になるので、キャッシュカードやクレジットカードを準備しておく必要があります。

御遺体が自宅に帰ると、葬儀の打ち合わせが行われます。一般には御遺体を運んだ業者が流れで葬式を行いますが、別の会社でも構いません。葬儀で真っ先に決めるのは、どこのお寺さんもしくはどこの教会に見送って貰うか決めることです。檀家であれば迷う必要もありませんが、無宗教の日本では、葬式や結婚式など儀式の時だけ、宗教・宗派に拘る傾向があります。

本家(直系)の家であれば、家が何教、何派であるかを知っており、身内への連絡も本家が主になって行うので、本家への連絡は必要です。宗教・宗派が分かり寺・教会が決まると、業者から寺・教会に連絡が行きます。坊主も牧師も業者の一部を担っているので、段取り良くこと準備は進みます。葬式会場・戒名・生花など、全てはお金次第です。

一般人が納得いかない費用に、戒名の価格があります。戒名はお寺にとって重要な収入源のため、戒名を遺族が勝手に付けることができません。現在は、コンビニやネットからでも葬式が注文でき、このような業者では価格も安く、戒名の費用もリーズナブルです。葬儀で最も重要な準備は、気持ちです。

人の死は、何時の世も辛いもの、辛いのが当たり前です。当たり前の感情でいられることは、故人が守ってくれている証と理解して、淡々と葬式を行う必要があります。